大奥　第１９巻 （ＹＯＵＮＧ　ＡＮＩＭＡＬ　ＣＯＭＩＣＳ） よしながふみ／著 白泉社　ジェッツコミックス

よしながふみさんの作品が大好きで、「大奥」一巻から長い年月をかけて描きあげてくださったな、と感謝して読みました。発想の突拍子なところや時代考証の正確さ、人物の奥深さどれをとっても素晴らしい。そして、多くの人が感じているように、本当にこちらが真実なのでは‥と考えてしまうと辻褄が合うことが沢山あります。こちらの時代があったから、現代の日本人の基本的な思考が出来上がったのでは無いかとさえ思います。 何故男性だけが大事にされる概念があるのか‥何故女性というだけで虐げられ我慢しなければ生きていけなかった時代があったのか。 「大奥」とは歴史の力に押し潰されそうになりながらも懸命に自分の生き様を写しだす場所だったのか。江戸城開城の後記録は全てが灰になり、真実を知る事は二度と出来ない。 そんな中で、極秘であった十三代将軍家定公の臨終の言葉を天璋院が知ることが出来て本当によかった。

男女逆転という発想で始まった江戸時代をどう描いていくのかと興味深々で見守ってきたが、そもそもの原因だった赤面疱瘡が克服され、最後の将軍である慶喜は男という史実通りに持っていった作者の手腕に、まず御苦労様でしたと言いたい。欲を言えば、幕末期をもうちょっと長く描いて欲しかったかなー。大久保利通なんかも出して欲しかった。ちょうど他社の『風雲児たち』も同時代に入っているので、比較しながら読んでみて面白かった。一番印象的な将軍は綱吉かな。将軍ではないけれど、和宮の設定も良かった。

ついに完結、と言った感じで感慨深く読みました 鈴の廊下にジワリときましたね ずっと読んできた壮大な物語の、静かな終焉といった風情で今も余韻が残っています 初めこそ男女逆転大奥？！とビックリしたものですが、読み進めるうちにその奇想天外な設定が何故かしっくりと馴染んできていました 無論歴史にそんな事実はありませんが、男女平等だ同権だ、男尊女卑だ女尊男卑だのと極端な現代の姿を見ていると、逆に均衡の崩れた社会がどうなるものかと考えさせられる作品でもありました

17、18巻がまだないのに、先に最終巻の19巻を買ってしまいました。途中の話が飛んでいましたが、だいたいの感じで読めましたし、読み終わって感無量でした。19巻購入のすぐあとで、17、18巻も別のショップで新品購入しました。 高３の娘が、大奥を読んでいたら日本史がすっと頭に入ると言っていますので、19巻も揃えるのはちょっと大変でしたが、買ってきて良かったと思いました。

ついに完結･･･時代に翻弄された登場人物、全ての想いが詰まった最終巻でした。 最後の最後に意外な歴史的重要人物が登場。この方のお話も読んでみたくなりました。(次の題材にならないかな) よしなが先生は人の心情を一コマ一コマ丁寧に描いてくれるので、読み終わった後は何とも言えない、胸がいっぱいの気持ちになりますね。

商品はいつも通りきれいに包装された状態で届きました。 ありがとうございます。 最終巻の内容は、日本らしい終わり方(結末)だなぁという印象です。個人的な意見です。 片方から見たら綺麗な結末で良かったけれど、もう片方から見たら燻りが残るというか、うまく言えなくてすみません。兎にも角にもお疲れ様でした。

長年の連載の完結。様々な登場人物の記憶が走馬灯のようによみがえり、その中でも常に記憶に鮮やかだったお万の方様の存在は大きく、これだけ時代が移り変わるお話の中で根幹としてずっと存在しつづけるキャラクターを描かれた先生の筆力に感服です。素晴らしい作品をありがとうございました。連載お疲れ様でした！

時代考証、事実との整合性を失うことなく、見事に男女逆転大奥（大奥というより徳川家）を描き切っていただいたと思います。とても面白かったです。初期は赤面疱瘡の絵が不気味でしたが、その描写も少なくなり、物語の構成に圧倒されながらずっと楽しませていただきました。 また時代物を扱ってほしいです。

長かった連載がようやく終結までたどり着いた感じですね。連載前の読み切り（第一巻の吉宗編）が載ったララだかメロディだかを捨てられずにしばらく持っていたほど初期の頃はハマった。今思えば、男の役割、女の役割みたいなジェンダー問題が詰まった作品になったのかな？主旨は全くそこじゃないけど。

ついに完結。 読み終わりの満足感と一緒に、じわりと、これってノンフィクションだったりして…と思わされるストーリーの力強さに感服しました。 そしてよしながふみさんの描く人間はいつも魅力的。本の装丁も良かった。 ネットコミックが当たり前になった今も、本を手にして読んでほしい一作です。