それでも前を向く 宮市亮／著 スポーツノンフィクション書籍

横浜F・マリノスのサポーターです。宮市選手のことは「高卒で即アーセナルに行くなんて、すごい選手だなぁ」というのが最初の印象でしたが、マリノスに加入してクラブ公式の動画コンテンツやニュース記事を見ていると「明るくてムードメーカーな面白い人だ」と認識がガラッと変わりました。 ただ、本書にも宮市選手自身の言葉で書いてありますが、東アジア選手権で大怪我をした後にマリノスの選手・監督・コーチングスタッフ・メディカルスタッフ・クラブ関係者・サポーターが宮市選手を支えていたことは間違いなかったんだと感じましたし、宮市選手がリハビリに取り組む姿勢や試合復帰に向けたトレーニングに取り組む姿勢が他の選手やスタッフ・クラブ関係者・サポーターに良い影響を与えたことも強く感じました。 また本書の「エピローグ」ではサラッと触れられているだけですが、2023年6月10日のマリノス対柏レイソルの試合での宮市選手のゴールシーンは、是非ともYoutubeにアップされている試合のハイライト動画（クラブ公式やJリーグ公式、DAZNのもの等）を見て頂きたいです。 本書の内容を踏まえてあのゴールシーンを見ると、改めて感動します。

ニュース等でしか知らなかった宮市選手の移籍、ケガ、試合での活躍など、宮市選手の主観で細かく書いてあり、サポーターやスタッフ、選手たちとの絆が伝わってきて涙なしでは読めませんでした。SNSで人を傷つけることが問題になっている昨今、傷ついた人を癒すことも力付けることもできる、サポーターやファンが選手の力になっていることを改めて感じさせてくれる素敵な言葉でまとめられている最高の一冊でした。

今までの彼の過ごしてきたサッカー人生を よく知ることが出来た。長く海外でプレーをしていたが、ほとんど怪我の繰り返しで 本当に心が折れそうだったと思う。彼のことを良く知りたいなら 読むべき本。