救い難き人 赤松利市／著 日本文学書籍全般

多様性とフェアな視点を問われるこの時代、いち早く読みたくて購入しました。一人称が効いていて無駄なくイメージが入ってきて読みやすい！ホームレスからスタートして大藪春彦新人賞、大藪春彦賞、山本周五郎賞候補に2度も選ばれるのは伊達じゃない。母親の骨を噛むシーン、無我夢中で殴り続ける最初の殺人のシーン、狂乱のクルーズでの暴行シーン、そしてラストの何かを失ったマンスの描写、どれもが弱者が弱者ゆえに堕ちてゆくドラマとして心を揺さぶる…。ラスト、呆然としてください。本作、個人的には映画を観るより負荷が低いかな？本はどこでも読めるし、途中で止めてても罪悪感がないし、配信サービスでの期限切れもない。自分のペースで消化していけます。とても有意義な買いものでした。また著者の作品を読みたいですね。（ポイントも使えましたし）著者の画像はantenna様より。