福野礼一郎のクルマ論評　よくもわるくも、新型車　８ 福野礼一郎／著 自動車の本

毎号楽しみにしている『福野礼一郎のクルマ論評』。近くの書店になかったので注文しました。 試乗記は定期購読しているMotorFan illustratedで読んでおり、『クルマ論評』再掲だと写真がほぼないので読み飛ばし。 毎年楽しみなのは「項目別ベスト ワースト」で、相違する意見もあるけれど、そこはまあ誰の評論でもあることで、総じて福野礼一郎氏の見立てには賛同できることが多いのです。だからと言って盲信するほど阿呆ではないつもり。例えばジャーク信奉が強い氏の好みには迎合したくない。本書の2/5を占める「現在の視点」などでもそんなきらいが見える。モーター駆動の加速感とレスポンスは気持ちいいが、1Gの加速なんか普通イラねぇし、使いこなしてもいないくせにドヤ顔するEV信者なんか迷惑だ。 そんな好みの違いはあるにせよ、基軸にブレがない評価は信頼できるし、単なる感想文のような自称ジャーナリストの駄文とは一線を画すので、クルマ好きなら一読の価値はあると思います。

若い頃から影響を受けてきた福野礼一郎氏。最近は高齢になり意固地さにさらに磨きがかかるかと思いきや、なるほど！そういうこと！と感心させられる部分も多いのはさすが。私はEVよりICE（エンジン）が好きなので、クルマの出来はそこじゃないと言われても納得できない自分は、まだまだなのかと。 ただ校正に問題があるのはいただけない。