烏金　長編時代小説 （光文社文庫　さ２７－１） 西条奈加／著 光文社文庫の本

重い年貢に苦しみ、地方の寒村から逃げて江戸にたどり着いたものの、 江戸でも借金に苦しむ武家や町人がその日暮らしを強いられている。遊郭に売られて年季明けを待つ年月の長さに、希望を失う女たち。親に死に別れ、浮浪児となり、徒党を組んで盗みで食いつなぐ子供たち。暗い過去と開かれていない未来を抱えつつも、懸命に生きようとする市井の人々を、作者はカラスの視点も交えて、温かく描いている。施政者に頼る気持ちも失せ、弱いものが微力を合わせて明日を切り開こうとする姿が、現代の社会への批判にもなっている。 この作家の出世作の一つ。

主人公の過去が、最後に明かされるため、読み始めると最後まで一気に読んでしまう。 搭乗人物それぞれが、問題を抱えており、最後までハラハラさせる。

西條さんの時代小説は何冊か読んでますが、どれも初めからどんどん引き込まれる内容で、この烏金も楽しく読ませていただいてます。

面白かったです。江戸時代のお金の通貨について知識がないのですこし考える部分もありましたがあっという間に読み終えました。

時代小説で女流作家の作品が好きで、良い作品に出会えた時はとても嬉しくなります。今回の西條さんの作品も楽しめました。

これから読みます。面白そうです❗