コンビニ兄弟　テンダネス門司港こがね村店　２ （新潮文庫　ま－６０－２　ｎｅｘ） 町田そのこ／著 新潮文庫の本

この世からなくていっかな困らないもののひとつがコンビニ。 深夜出勤時にポツンと点る明かりから伺う無人の商品箱が私には孤立感を深めさせられて滅入る。 テンダネス門司港こがね村店に、嘗て故郷に初めてできたコンビニを思い出す。 10時開店18時閉店。 店の中央にはおばちゃん惣菜が並び、町の人たちがわいわい集まってはおばちゃんたち経営者家族に自前惣菜を渡したりしていた。 亡母も随分世話になった。 がんを患う母に、行く度「具合はどげぇね?」と尋ね、思わしくなくて落ち込んだ日には気に入りのデザートをおまけしてくれたりした。 嗚呼、名前とか形態とか無関係に、そんな繋がりが持てるなら。 この真っ暗な世情に、だからこそ、コンビニの光を優しく思う人たちも在るのだろう。

書下ろしシリーズ２作目。北九州市門司区にあるコンビニに集う人々の物語。家庭や学校で自分の存在の不確かさを噛みしめ、それでも何とか生きている人々が、このコンビニでの出来事を通じて、素のままで生きていて構わないのだと背中を押される過程が描かれる。今回は高校での女子グループ力学に関するエピソードが多い。グループに中での力関係の揺らぎの中で、「自分が正しい」と信じていた言動が、実は周囲への圧力になっていたことを悟るエピソードや、自分の異質性に向き合い、「所詮、一人一人が異質なのだ」と理解していく過程が印象深い。 で、最終盤に次作への布石が置かれている点も秀逸。

2だけ店舗になくて、諦めきれずポチッと。コンビニ店長もだけど、ツギさんもいい。こんなできた兄弟すごすぎ。主題のときにチラッと出てきた人が次の話の主人公になったりしていて、あっこの人は…ってまた最初から読んだりして、何度も楽しめます。

楽しくて面白い「コンビニ兄弟（＋妹）」シリーズ第2弾。今回はコンビニ「テンダネス」を舞台装置の一部として、大切な気持ちに気づく３人の物語です。兄弟たちの個性的なキャラクターを、町田そのこさんが楽しんで書いているのが目に浮かびます。

町田その子さんの作品が大好きです。 書店での購入も考えましたが、今回はクーポンがあったのでそれを利用して購入しました。コンビニ兄弟はとっても好きな作品で、何度も読み返していました。続編が読めるのが待ち遠しいです。

第一話の続き。後々、ドラマ化、映画化、映像化になるんだろうなぁ…と、その時から配役なんかを勝手にイメージしながら作品を読み上げました。町田そのこ作品、全般的におすすめします→

町田その子さんの作品が大好きで、愛読しています。登場人物のそれぞれの視点から物語が描かれており、共感したり、新しい気付きがあったりと、さすが！の作品です。

お笑い、お気楽小説かな、タイトルだけを見た人は思うかもしれません。違います。心がジーンとなります。町田そのこさんは何気なくそれを小説に出来る方です。

コンビニ兄弟シリーズ、面白いですねぇ。続編期待しています。この本を読んでから、コンビニ行く度に個性的な店員さんを探してしまっています。

コンビニ兄弟1が面白かったので、コンビニ兄弟2も購入しました。1同様、とても面白かったです。大好きなシリーズです。次作も楽しみです。