春にして君を離れ （ハヤカワ文庫　クリスティー文庫　８１） アガサ・クリスティー／著　中村妙子／訳 一般文庫本その他

クリスティの全作品は学生時代に読破しました。 この作品を除いて。 長期に渡って温めた理由は、たまたま目に触れた「母となってから読むべき」のコメントを信じたからでした。 結婚し、娘が産まれ、成長した今、「もういいよね」と自分に言い聞かせてついに購入しました。 温めて続けてしまった時間が長かったので、期待と不安を胸抱きながら読み進めました。 ストーリー自体は淡々と進みます。 しかし、のぼせるような、はたまた凍てつくような情景と心理に引き込まれて、一晩で読破してしまいました。 これが100年以上前に書かれた作品とは、、。 私のような者が安っぽい評論なんてしてはいけない。それほど心に残る、最高の一冊でした。 敢えて残すのであれば、「母となってから読んで頂きたい」でしょうか。

「無意識の優越感」ということに着目してこの本を読むことになりました。 実際は、そういう内容だけを取り上げるための小説ではなかったと思いますが、 母親が正しいと思っていたことが、”家族にとって”本当にそうであったか、 という部分で、何度考えても、こうだという答えを導くのが難しいです。

殺人も探偵も登場しないアガサクリスティの作品。主人公が思いがけない事情で、じっくりと自分と向き合う時間を持ち、頭の中で考えることが延々と綴られていく。結婚、親になる、いろいろな人生の道のりを歩いている人たちが読むといろいろな気付きを得られるのではないか、と思う。面白かった。

元々アガサクリスティの小説は大好きでしたが、この本は読んだことがなく、ふとしたきっかけで読んでみたくなり注文致しました。自分の子どもたちが成人したこの時期に読んで良かったと思いました。作者の語り方が絶妙でした。

まずタイトルがカッコいいですよね。アガサクリスティ好きというわけではないですが、心象描写と風景描写が相まって主人公とともに息詰まる感覚になります。流石の筆致だと思いました。エピローグがまた良いです。

中古本といえどとてもキレイで、手に取るにまったく問題ありませんでした。図書館で借りるよりもぜんぜん良いです。配送も迅速で、読みたいときにすぐ手元に届きました。ありがとうございました。

上から目線で生活をしていたことで起こる様々な出来事について、本人の目線で描かれている作品と紹介され読みました。最後ははっきりとしなかったことで、四つ星となりました。

アガサ クリスティーにしては、殺人事件も起こらないし、心理ミステリーのような地味な作品でした。 主人公の心の動きを丁寧に追う展開は、それなりに面白かったです。

発送まで早くて梱包も丁寧にされていました。気になって読みたい本を即注文できるのが嬉しいです。届くまで楽しみに待つ時間も結構好きてす。

今まではミステリー小説家にこのような小説が出ているとは思いませんでした 紹介記事を読んでとても興味深く手に取ることになりました