草原の輝き ナタリーウッド

古い映画なのに愛についてこれほど新鮮で美しい映画は他にはないのではないか思う。手に入れてからほとんど毎週見ている。見る度に新しい発見があり、若い頃の純粋さ、ひたむきさが伝わってきてせつない気持ちになる。母と娘、父と息子この関係も永遠のテーマだと思う。叶わなかった青春時代の切なさがワーズワースの草原の輝きの詩と交差して胸に迫る。愛とセックスと翻弄される若い恋人たち、親の世代と子の世代とのとらえ方のちがい。愛し合った二人が牧場で再会する場面が何とも言えず素晴らしい。バッドの妻の複雑な表情もその妻にキスをするバッドも、恋と愛とそして生きていくと言うことと何もかもが魅力的である。映画にはないが、父や姉の死、破産や大学をやめた先の見えないバッドの人生を支えたのは妻であったのだろう。テイーニーもまた愛の迷路から抜け出すには多くの年数と新しい出会いがあって新しいスタートが切れたのだろう。愛し合った若い二人が草原で再会する場面はこれ以上言葉が少なくて感情が豊かな場面はないだろうと思う。感動の映画である。