反原子力の自然哲学 （ポイエーシス叢書　６７） 佐々木力／著 哲学、思想の本その他

題名からして、著者の佐々木氏は理系の情報だけに接してきたかと思われそうですが、そうではなく、政治学や経済学、哲学といった文系の情報にもかなり多く接してきたのが、この本を読んでわかります。 そういう姿勢の結果、反原発の立場を貫いているのですから、説得力があります。 かなり広い見解ゆえにかなり壮大な印象を与えていることは間違いないです。 そういう印象を与えるのは、記憶力がすごい、あるいは日々丹念に知的生産をしているゆえに可能となるのですが、佐々木氏はその両方でしょう。 知識人としてのあるべき姿を体現していると思います。 そういう姿勢を持った人の本を読むのが好きな人には勧めたいです。