ドキュメント戦争広告代理店　情報操作とボスニア紛争 （講談社文庫） 高木徹／〔著〕 講談社文庫の本

1992年のボスニア紛争の最中、ボスニアヘルツェゴビナ政府をクライアントとしたアメリカPR（Public Relations）会社の功績を、当事者達の証言と共に紹介したノンフィクション。 外務大臣のメディア対応指南、民族浄化（Ethnic cleaning）や強制収容所（Concentration Camp）といった欧米人の琴線に触れるキーワードのbuzzらせ方、外交演説のスピーチ内容の代筆に至るまで、陰謀論ではなく、冷静にビジネスとしてボスニア政府をサポートする「戦争広告代理店」の実情を紹介。 インターネットが普及する前のテレビ・新聞といったオールドメディア時代の話とはいえ、2020年代に入って最も国際的緊張が高まっている2022年においても通用するであろうPR戦術の一端を垣間見えることができる。

普段から触れることの多い情報番組では知ることのできない内容で、興味深かったです。また、情報が操作出来てしまう世の中への不安や、日常的に流れている情報全てが真実ではないのかもしれない、という意識も生まれ、情報を鵜呑みにするのではなく、常に疑いながら情報を取り入れることの大切さを感じました。

期待通りの面白さだった。これがノンフィクションであることがすごい。テレビの殿一般のニュースの裏側を知ることが大切だと認識した。

書き方が旨く、どんどん読めます。そして日本を憂いてしまいます。を同じ著者の「大仏破壊」も購入するつもりです。

こちらがノンフィクションであるということが信じられないです。メディアに対する見方が大きく変わると思います。

長く、隙間時間に読み切るのは大変でしたが、当時の舞台裏がわかり、面白かったです。