柚月裕子 蟻の菜園-アントガーデン 角川文庫 ゆ 14-5 Book 角川文庫の本

いわゆる首都圏連続不審死事件（実際の裁判で、被告Ｋの死刑が確定している）をヒントにした小説だが、本作で描かれているのは、むしろ、最近いろいろな側面で話題となっている子どもへの虐待事件であり、不幸な生い立ちを持つ二人の姉妹の物語である。 いあゆる犯人探しのミステリではないので、その事件に至る背景を探るルポライターの物語です。 物語の途中から、二人称表現、「あなたは・・」という語りの部分ガ出てくるのだが、この語り手が誰なのかが、最大の謎と言っていい。また、本書のタイトル『蟻の菜園』も、どこからくるのか、謎だと思いながら読んでいたのですが、ともに最後に明かされます。 だた、妹のほうが、お金に困って、結局犯罪にはしるのだが、その原因がパチンコというのは、まあ、ギャンブル依存症と言ってしまえばそれまでだが、すこし安直にすぎるような気がしました。

柚月裕子さんは佐方貞人シリーズを始め最近のお気に入り作家の一人。本作は「あー、あの事件がモデル？」という出だしから、「盤上の向日葵」を彷彿とさせる松本清張的な世界へ。章ごとに視点が変わるのも、転調を繰り返す音楽のような展開でした。読後感はなんだかやるせないの一言。

最初は実際にあった事件をなぞるのかと思いましたが、どんどん話が深くなりました。 社会問題を描くことが多い作者らしい作品でした。 ただ、今まで読んだ何作かの作品の主人公が、共感できないというか、なぜかあまり好きになれないんですよね…

柚月裕子の作品は「臨床真理」を読んで、面白かったのでまとめ買いしました。予定より早く買っていた本を読み終えたので、年末年始に読む本がなくなったために購入しました。この年末年始はどこにも行かず、本を読む時間が楽しみです。

柚月裕子さんの作品は本当に細かい所作や心理描写が丁寧で臨場感あふれる作品です。本作品も多分に漏れず、とても引き込まれあっという間に読み終わりました。本は中古なのでそれなりですが、オレや破ればありませんでした。

色々な有名作家の作品を読ませて頂いておりますが、柚月裕子さんの作品は外れが無いと思います。毎回すごく考えさせられる内容になっており、よくこんな話を思いつくものだと驚かされます。今後もお世話になります。

中古でまとめて柚月裕子さんの作品を購入しました。内容はネタバレなので控えますが、面白い！ 久々に全部読んでみたいと思った作家さんです。 配送に関しても綺麗で早い。

中古本としてはまずまずきれいです。この作家の作品を読むのは２冊目ですが、中盤から終盤にかけての流れが秀逸で前半のダラダラ感を払拭させてくれる。

柚月作品は佐方貞人シリーズが好きです。 この作品も期待を裏切らない面白さでしたが、犯人の動機がやや固定化されてきた感があります。

中古での購入ですが、外観や中身に気になる点もなく綺麗な状態でした。内容は面白かったので、一気に読み進めてしまいました。