カルトの子　心を盗まれた家族 （文春文庫） 米本和広／著 文春文庫の本

内容は濃密で、一冊で十冊位書けるのではないかという程のボリュームです。私自身、35年前大学生時代に先輩の知人の子のサマースクールの迎えに誘われ、ヤマギシ豊里実顕地に一泊だけしたことがあります。晩に輪になって、何かの結論の出ない話題について数名で話し合う研鑽会らしきものに参加させられ、苦痛で夜間寝れずに脱走しようと何度も頭をよぎった程、拒否反応が強かったことを克明に覚えてます。宿泊は二段ベッドが６つ程ある殺風景な部屋だった記憶が。翌朝は若い者同士で、とそばにあてがわれた同世代の女の子と会話し終了でした。後日女の子から二回程、祭りか何かに手紙にて誘われましたが、無視しました。まさか、子供にこんな酷い虐待が行われたとは、当時とても想像出来ませんでした。少なくとも、女の子たちは、終始笑顔でしたので。飽食の時代、出された夕食は質素だった記憶が。周りでは美味しいね！と絶賛の声があちこちみられ違和感。研鑽会に同行した先輩は、少し洗脳されてた感じでした。あまりにカルトの子たちが、不憫で今更ながら、何か自分にもお手伝いできることはないか？等色々考えさせられました。