パイオニア SE-MS5T-T（ブラウン） ヘッドホン本体

「低音が足りない」と感じる人が多いのかも知れませんが、実際にはこのくらいがフラットな特性であると思います。音楽の現場でデファクトスタンダードとなっているSONYのMDR-CD900に似た聴感で、音場が狭めで低音の音圧感が抑えられていますが、その分低域においても音がトロける事がなく非常にタイトに締まっており、なによりも個々の楽音の輪郭が明瞭で素晴らしい解像度です。中高音は上方に向かってヌケが良く、空白に近い音の余韻まで表現してくれます。 この価格ですから、自分の耳がどれだけ「ドンシャリ」に慣らされてしまっているのかを確認する意味で持ってみるのも良いと思います。 側圧は若干強めですがイヤーパッドに厚みがあるため、メガネの上から装着して数時間装着していても疲れません。むしろ音が明瞭過ぎる事で聴き疲れする方はおられるかと思います。ヘッドホンで最初に劣化するイヤーパッド表面が合皮なので長く使えそうですが、夏場にエアコンの弱い環境では汗が気になるかも知れません。 レトロモダンなデザインも私の好みでした。 古いロットはCTIA４極端子のMICとGNDが平時開放らしいのでアダプタが必要かも知れません。

使用始めは音質は悪くはない、ビジュアルは最高という評価でした。 ただ、聴き続けていると伴奏のひとつの音や発声が際立つように聴こえ、細かい音の違いがわかってきました。重低音エフェクトが掛かったような音を好む方には良くない商品ですが、自然な音を聴きたい人はこのヘッドホンはぽったりです。

同じ音楽がまるで違う曲と思えるほど、違いがはっきりしています。素晴らしいです。

ナチュラルなサウンドに満足してしています。 長く愛用したいと思います。