アードベッグ10やラフロイグ10年、ポートシャーロット10年からちょっとお高いものはボウモア18年まで、 それなりに色々アイラモルトは飲みましたが私の中ではダントツの1位がこれです。 それまではラガヴーリン16年が他にはない複雑さで好きだったのですが、 それをぶっちぎる旨さに衝撃を受けました。 度数58%のハイプルーフとは思えないまろやかさ。 カスクストレングスモノへの誉め言葉として「思ったよりはアルコールの刺激がない」は定型句ですが、 ウーガダールはレベルが違う感じにまろやかです。 しかも味はカスクストレングスらしく超濃厚。 「我こそはアイラファンだ」と言う方には是非飲んでもらいたい。 これを飲まずして今のアイラは語れません。 限定品は別にして、レギュラー品の中では飲んだ限りでは頂点に位置します。 コリ―ヴレッカンも美味しいですが個人的にはこっちほどではありませんでした。 4月から値上がりが激しいのが残念ですが、いくら値が上がってもこれは買う価値があります。

3,000人規模の好きな銘柄アンケートなどが実施出来るのは人気ユーチューバー独自の強みではないでしょうか。 大手企業でもこの規模のアンケートはなかなかやれませんし、やっても利権が絡みそうで内容の信憑性が問われるところですが、こちらのアンケートなら企業主体よりはずっとアテになりそうです。 その他にも画像つきで分かりやすく纏められているのでウイスキー初心者にはオススメの内容。 ただし一本一本銘柄にクローズアップして解説されるのは最近話題になったものやアンケート上位のものだけ。 他は色々な概念の解説やウイスキー事情全体の解説など。 初心者や、単なるアルコールとしてウイスキーを飲んでいる人がタイトル通り趣味としてウイスキーを学び始めるための導入ガイドですね。 銘柄図鑑みたいなコーナーがもう少しあればもっと読み応えが増しそうなところですが、 初心者の入り口の一冊として素晴らしく優秀なのではないでしょうか。

ハイランドパークのウイスキーは大人しいリフィル樽原酒メインに、 個性的なファーストフィル樽原酒をブレンドし、それによってキャラクターを立たせるらしいです。 このボトルはいわばそのキャラ付けに使われるシェリー樽原酒メインで作られた、ハイランドパークの核。 ハイランドパークファンなら一度は味わうべきボトルだと思います。 カスクストレングス（希釈無し）なので63%と凄まじいアルコール度数ですが、 ミネラルウォーターでアルコール度数50～55%くらいまで加水すると飲みやすく香りも一層立つのでおすすめ。 それくらいでもめちゃくちゃ濃密です。 流石ハイランドパークと言うべきか、普段やらないこんなボトルでもバランスも素晴らしいです。 ただの個性全開ぶっぱなしな限定品ではありません。ちゃんと完成度が高い。

味自体が濃いという事ではありませんが、香りも味も一つ一つの要素がみっちり詰まっている感じ。 とても複雑で難しいですが、ハイランドパークの神髄と言われるのも納得です。 ハイランドパーク特有のヘザーハニーの甘い香りが混じるスモーキーさがほんのり、 ダークチョコのように甘くビター、柑橘系の爽やかな酸味、 スパイシーでドライな余韻がじんわり長く続きます。 派手ではない、奥ゆかしい花の香りも。 こうやって要素要素を挙げると12年と大差なさそうなテイスティングノートになりますが、 味も香りも解像度が段違いに高いイメージです。 複雑に絡み合う要素は全て調和が取れており派手な要素はなく、まろやかで一体となっています。 今はますますお高くなっておりますが、スコッチ好きは1度は味わうべきボトルだと思います。

なんと5000円台のバランタイン17年やジョニ金を下し、 実売5万円以上のデュワーズWW32年と同率の金賞です！この2000円台のブレンデッドが！ …正直ほんとぉ？とは思いますし流石にそんな高級品と比べたらもっと他にあると思いますが、 それでも美味しい事には変わりありません。 アイラ島限定のブレンデッドだった頃とは全くブレンドが変わり今はいろいろな地域の原酒を使っています。 控えめにスモーキーで黒糖のような甘さ、余韻にはスパイシーさがあります。 私はバランタインよりジョニーウォーカー派ですが、そのジョニ黒と比べてもそん色ない飲み応えがあります。 ジョニ黒はフルーティーな甘さ、こちらはバニラアイスや黒糖のような甘さという感じ。 普段のローテーションに加えたいブレンデッドでした。

かなりエステリーというか、芳醇な樽の香り。 アルコールの刺々しさは多少ありますが、若すぎて未熟と言った感じはありません。 最近のキリンは陸や富士ブレンデッド、富士シングルグレーンとかなりバーボンみの強いグレーン原酒メインのウイスキーが多かったわけですが、 今回はモルト原酒なのでバーボン感はありません。スコッチ寄りのお味です。 にも関わらず陸や富士ブレンデッドに感じていた要素がしっかり富士シングルモルトにもあります。キリン好きなら今までバーボン感に紛れて拾えていなかったモルト要素を味わえるのが楽しいボトルだと思います。 ハイボールにすると樽のスパイシーな香りが炭酸で弾けてなかなか素晴らしいです。 ハイボール愛好家には特におすすめ。

定価4500円のフルボトルを1万円のプレミアム価格で買う気にならなかったので小瓶で。 送料をチャージ代だと思えばバーで飲むのと変わらないかむしろ安く1ショット試せます。 もっと流行って良さそうなサービスです有り難い。 シングルモルトと比較すると余市のスモーキーさが強い割には甘く、でも甘口な宮城峡の変なエグみは私は感じませんでした。 ニッカセッションというイマイチ不人気で安いボトルがありますが、あれに結構似通った物を感じます。 あっちは余市・宮城峡に加えてベンネヴィスというスコッチ原酒が使われていますが、 10000円で竹鶴のフルボトルを買うくらいなら飲みたいときに量り売りを買うか、 セッションを買った方が良いと思います。

近年のハイランドパークではカスクストレングスが一番好きかも。 パワフルでシェリー樽感濃い！でも不思議とバランスもいい！ 15年や18年とは方向性が違いますが、流石はハイランドパークといったバランス感覚の良さ。 今回のはNo.3ですがNo.2とも味わいが結構違います。 No.2は上等な葉巻のような香味があって大人の味、 No.3は正統派なシェリー樽のフルーティーさ強めで素直な美味さ。 どちらも美味しくて飲み比べも楽しいです。 何よりこの美味しさと飲み応えでお値段は12年2本分程度なのが有り難い。 15年や18年は値段が高いですからね…

ハイランドパーク12年のキャラクター立ちの強さと、 18年の円熟味をそれぞれ兼ね備えた最強のボトル。 12年はハイランドパークらしい要素が目立ってはっきりしているもののちょっと粗く、 18年は円熟感と高精細な複雑みが芸術的ですが尖った部分が無い、という感じでしたが 15年はどちらもを兼ね備えています。 単純に足して2で割った器用貧乏と言うわけではなく、美味しいところをぎゅっと圧縮した感じ。 またノージング時の香りに関しては12年にも18年にもないなんとも言えない良い香りがします。