大澤氏の本は何冊か読んでいて、好感を持っていたのですが、今回は、私の頭では論理展開が理解できませんでした。 　例えば、リーマンショック後、「資本主義が、危機を乗り越え生き延びるためには……（銀行等への公的資金投入という）社会主義の手法を取り入れるしかなかった」ことをもって、コロナ禍においても、「資本主義が生き延びようとすると、自らのアイデンティティを規定している基本的な原理を否定するような方法を採用せざるをえない」としています（P102,103）が、リーマンショック時の話が、なぜコロナ禍においてもあてはまるのか、分かりませんでした。 　また、「ソフィーの選択」の教訓を「何としてでも、どちらにも執着し、両方を取らなくてはならない」としています(P109)が、私は違和感を覚えました。仮にそうだとしても、なぜそれをコロナ禍に当てはめることができるのか、分かりませんでした。

　もともと日経ビジネス電子版に連載されたインタビュー記事に加筆して出版された本です。日経ビジネス電子版の時にも読んでいましたが、出版を知ってすぐに買って読みました。新型コロナについて、わかりやすく、変な思い込みや憶測なしに「冷静に考えるとこうなる」ということが説明されています。特に「誰でもいつでも何回でもPCR検査」論者の方には、是非、一度読んでいただきたいと思います。 　なお、この本に書かれていることがすべて正しい、とは私も思いません。実際、著者自身があとがきで「私、峰を信じてもダメなのです」と書いています。日経ビジネス電子版連載時にはなかった最終章で、メディアリテラシーについても書かれていて、「「誰が言ったか」ではなく、「何を言ったか」……より正確に言うと「何を根拠に何を言ったか」」とあります。

使い心地：良い、重量感：軽い

シンプルでおしゃれで使い勝手もいいです。ただ、当たり前ですが、カードを５枚入れると、かなり見た目が変わります。おしゃれ感がどうしても落ちます。サイトの写真の中に、カードを５枚入れたものがないのはそのせい？（笑） それから、個人的には小銭入れはなくてもいいと思います。私はカードを入れています。

時刻などの余計な表示がなく、シンプルで見やすいです。乾電池ではなくボタン電池なので、どのくらいもつかが今後のポイントです。