チャイコフスキーの3曲の交響曲は、単売されているSACDシングルレイヤー盤と基本的に同じデジタルデータです。1960年というステレオ録音初期のものなので、さすがに古さを感じる部分はありますが、それでもこの演奏は3曲の決定盤だと思います。 さて、このセットには、ムラヴィンスキーの弟子のロジェストヴェンスキーによる「フランチェスカ・ダ・リミニ」「ガイーヌ」がカップリングされています。これも含めると、1960年の2回にわたるセッション録音のテーマは「ロシア（ソ連）音楽集」だったのだと思います。 このチャイコフスキーの交響曲の演奏に対しては、昔から硬派とか峻烈といった評価が与えられてきました。それは単にムラヴィンスキーのスタイルというだけではなく、もしかしたら当時の彼らには、西欧と音楽で闘っているという意識があったのかもしれません。 ……なんてことを夢想しました。

スピーカーケーブルと電源タップに装着してみました。いずれの場合も、音像が明確になり、音場が広がった感じ、別の言い方をすると、曇りや濁りが取れて見通しが良くなった感じになりました。わかりやすい効果です。電気信号が通るわけではなく、振動対策をするわけでもないアクセサリーにこんな効果があるとは驚きでした。 ただ、電源タップに使ったときは、NSTシリーズのコアと併用しないと、低音の量感が不足したので、副作用が全くないとは言えないようです。 NS-145固有の欠点としては、内径が6.5mmしかなく、太いケーブルには使えません。さらに、端末にプラグが付いているなら脱着は必須です。径の大きいモデルの方が当然価格は高いですが、効果も大きくなるわけではないので、悩ましいところです。

ちゃんと本体には技適マーク、ACアダプターにPSEマークが付いています。今どきの中国メーカー製品では当たり前なのかもしれませんが。 機能・性能としては、現状でも十分に使えるし、コスパは高いと思いますが、もっと良くしてほしい点もあります。 (1)無信号時のノイズが気になるので、もっと抑えてほしい (2)ボリュームつまみを絞っていくと、ある段階以下はいきなり無音になってしまう。もっと小さい音を出せるようになってほしい。現状ではソース側が固定出力だと実用できない場合があります (3)USB端子はもうType-Cでいいのでは (4)これは好みの問題だけど、入力切り替えスイッチが本体にあった方がいい

長岡鉄男氏はオーディオの技術者ではありませんでしたが、多数のスピーカーシステムを設計し、製作記事を「エコーズ」や他のオーディオ雑誌に執筆する中で、独自の設計理論を打ち立てました。このムックにはその途中までしか掲載されていません（共鳴管やスワン、D-55、PSTなどは載っていません）が、氏の考え方をまとめて読むことができます。 とはいえ、通読して感じるこのムックの性格は、「技術書」ではなく「長岡氏の回顧」です。パソコンでシミュレーションや測定が簡単にできる現在、スピーカーの製作に「長岡式」をどう生かしていくのか、それについて言及する人がいなかったことを寂しく思いました。

タワレコさんの商品説明欄にもあるとおり、第10番の音には問題があります。 第5楽章の冒頭、大太鼓に続くメロディーが、誰でもわかるレベルで音程が狂っています。ここは“ETERNAオリジナル・アナログテープからのピュア・アナログ・リマスタリング”にこだわらずに（個人的には既発のCD・LPの音に差し替えてでも）修正してほしかったところです。 しかし見方を変えて、これがもともと「大地の歌」と第9番の2枚組セットだったと考えたならば、ややマイナーながらアナログ録音時代末期の優秀録音・名演奏のSACD化ということで、がぜん価値が高く感じられます。あとはお値段次第ですね。

詰め替え用を選ぶ理由は3つあると思います。 ①少し安い。標準の容器入りと比べてそれほど価格差はありませんが、安いことは安いです。 ②少しエコ。プラスチックの使用量が少なくなります。そのほかに、梱包が小さくなるのもCO2削減に貢献すると思います。 ③ネコポス発送。宅急便の、配達時間帯とか再配達とかの面倒な問題はありません。 ※他の方のレビューで、標準の容器入りより量が少ないという指摘がありますが、本当ならこれらのメリットは消し飛んでしまいます。ここはメーカーさんにはっきりさせていただきたいところです。

ブルーを購入しました。 見た目の印象としては、高級感はありませんが、チープ過ぎたり下品な感じもなく、程よくカジュアルな感じです。 ラメが入っているように見える生地は、青メタリックのプラスチックの表面に、和紙を粗くしたような凹凸が付けられています。手から滑ったり、逆に貼り付いたりすることもありません。 カバーを閉じた時も開いて裏に回した時もマグネットが効いていて、収まりがいいです。邪魔なベルトはもちろんありません。 耐久性は不明ですが、安いので、壊れたら買い換えればいいと割り切れます。

マーラーの直弟子で、曲について直接指導されたこともあろうブルーノ・ワルターの指揮およびピアノ伴奏による録音です。 両音源ともソニーよりCD化されていますが、本ディスクは独自のリマスターにより音質が向上しています。とはいえしょせん1947年の録音には違いありません。 なお、交響曲第5番は、演奏時間が61分弱と、他の指揮者の演奏より10分以上も速いです。 このテンポは作曲者の意図をどのくらい反映しているのか、もし再録音が実現していたらどんな演奏になっただろうか、興味は尽きません。