大戦後のイタリア…ニューレアリズモ作品群の名作…監督は『ひまわり』のヴィットリオ・デ・シーカ。誰もがその日を生きるため仕事を探し奪い合い…映画ポスター貼りの仕事をようやく手にしたアントニオは早々に､妻が工面したお金で買った自転車を盗まれる、幼い息子と自転車を探しまわり…それだけと云えばそれだけなんですが…切なく胸に残ります『何度かなるさ､生きていればな…』

レイモンドカーヴァーの短編を元に複数の夫婦、母娘、友人のそれぞれのエピソードが時にすれ違い時に交錯しながら進行する群像劇。カーヴァー作品未読だと ちょっと関係を把握しづらい。カーヴァーの良き伴侶にして作家のテスギャラガーがアドバイザーとして監督ロバートアルトマンに助言したようですが…3時間超えは長い…エピソードを詰め込み過ぎかな…

ヴェンダース､初期3部作の中では唯一のカラー作品。作家志望の青年の自己を見つめる旅の途上…出会い､道連れとなる女優、老人、孫、自称詩人､実業家…やがてそれぞれがそれぞれの道へ戻り､逃…別れ別れに…人を求めながら、人と交わることの困難あるいは不可能性を風景として描く…ナスターシャ・キンスキーのデビュー作でもあります。

何度も利用されて頂いているショップ様ですので安心してお取引できます。作品は、小津安二郎を尊敬しているという監督らしく、小津安二郎的なショットやさりげない引用があります。モノクロームのロードムービーですが、アメリカ/ネブラスカで、小津映画を撮影した…という印象です。主演のブルース・ダーンの雰囲気あり過ぎです。

2007年作品。エジプトの警察音楽隊（予算の都合で解体案が浮上中…）がイスラエルのアラブ文化センターに招かれたものの…かつて敵同士だったエジプトとイスラエル。エジプトの音楽隊とイスラエルのちょっとやさぐれた女店主の経営する食堂に集う人々との淡々とした交流と別れ…オフビートな映画が好きな方は、ぜひ。

アルゼンチン　ガールズ　ロードムービー… タイトル通り『ある日､突然。』…展開が不意過ぎて…しかし観てしまう。ロードムービーという程､移動しないけれど､モノクロの映像は雰囲気あります。始まりは突然だけど､何となく､解決するこおもなく気怠く静かに､それぞれが、別の日時に向かって行く…

ショップ様はこれまで何度もか利用させて頂いています。対応が迅速です。作品はセリフも少なく登場するのはおじさんばかり…しかしジワジワと胸にくる…第二次世界大戦中のスカンジナビア半島諸国（特にこの映画に関係するスウェーデンとノルウェー）の立場を知ると､味わいが増します。