イギリス留学歴があり、医師と作家を兼業する著者が、今は亡き祖母との最後のロンドン旅行を振り返って書いた旅行記エッセイ。 裕福な家庭で育ち多趣味だったが、この旅行時点では足が不自由で健康面に不安を抱えた祖母を介助しつつの旅行なので、苦労や不安は絶えない。飛行機CAや高級ホテルのスタッフの支援を最大限活用するも、「祖母姫」の厳しい審美眼や予想外のトラブルをかいくぐりつつの二人旅。 微笑ましく読みながら、ふと「祖母姫」が今は亡き人であるのに思い至って胸を突かれる。

ああもう、渋いかっこいいかつ愛らしいおじさま達を描かせたら、オノナツメ作品の右に出るものはないかもしれませんぞ。 今回の巻は、いくつかの友情や交流の復活を描きつつ、それぞれの人の隠れていた面をちょっとずつ覗かせてくれた展開でした。 記者の彼はあんな食生活で大丈夫なのか、とか、リリーちゃんは学校行かなくて大丈夫なのかとか(日本とは制度が違いそうだけど)、色々気になりつつ次巻にまた期待！

青砥刑事に仕掛けられた誘拐事件の中・後編(解決編)。 青砥刑事が過去にやらかした冤罪疑惑は1巻の最初の事件から振られてたネタだけど、この真相は痛い。重い。犯人のズレた身勝手さ(でも当人には切実なのか)が辛い。 青砥さんの誠実で仕事熱心なお人柄はすごく良く伝わって良かったけど。 まだしも整君が青砥さんを理解していたこと、とこの件でご家族とは少しは近づけたのか、という辺りが。

猫砂は色々試してきましたが、今のところこれが一番使い勝手が良いです。良く吸水し、臭いが漏れず、濡れると青く発色し、粒がほどほどに大きいので肉球について飛び散ることも少なくなっています。他の商品だとこのうちのどれかが欠けているので2種類を混ぜて使ったりしていましたが、この商品なら単独で使っても不自由がありません。売っている所が少ないのが不思議なくらいです。

引き続き展開の楽しみな明治の百貨店経営事業物語。 今回は店舗改装後の正式開店［グランドオープン］を迎える三ツ星の新企画と、関わる店員諸氏・顧客や周囲の競合店諸氏の様子が描かれます。 最後の方にちょっとだけ、これまで出てこなかった方の消息が知らされるなど。 わくわくしながら読みましたが、早くも次号の展開が待ちきれん！

今回はプルミエラや周辺のそれぞれのメンバーについての小エピソード集。 各人の人となり、背景を少しずつ切り取って見せていて、全体に穏やか。これまでのエピソードに登場した方々の「あの人は今」のような面もあり。 でもこれはきっと、次の巻で大きく動く前のタメというか、嵐の前の静けさのようなものではないかなとも。

安定の温かさと切なさ。今回は世の中がコロナ禍に入ってから後の時期を背景にしているので、大学に入っても同級生と関わることも出来なかったり、仕事を失ったりした人々の苦しみも描かれる。すっぱり解決できる方法も示せないけれど、互いの窮状に寄り添う平さんと重郎を示す。時々混ぜっ返すワカルも良し。

安定の愛らしさ・おかしさ・かなしみに加え、コロナ禍の中での猫達・人達の生活が描かれた巻。 あと、一巻・二巻の印税は有効に使われている、と言うお話。どこまでリアルを反映してるのか？とも思うけど、ま、それはそれ。