カバランらしいトロピカルでフルーティーな香りの方向性は踏襲されていますが、樽に由来するゴムのような香りがやや強いため香りの纏まりを壊しており、またエステリー感についても、熟成期間の短さから来る刺激のせいでセメダイン臭様のものに感じられます。味についてもカバランの高温熟成による弊害でかなりタンニンが強く感じられ、心地良い余韻を楽しむことが出来ません。 端的に言ってしまえば、優等生であるはずのカバランに期待する味と香りとは、かなりかけ離れたウイスキーになっています。 No.1という命名になる以前のディスティラリーセレクトは味も香りも数段良かったのですが、No.1となったこのディスティラリーセレクトは味も香りも明らかに落ちています。以前のもののように華やかな香りが花開くことがありませんし、味についても以前のものよりタンニンが数段強く、バランス良く纏まっていません。 4000円前後の価格帯はシングルモルトの激戦区。数多くのライバルがいる中、あえてこれを選ぶ理由は無いと感じました。カバランらしさを楽しみたいのであれば、より上の価格のクラシックシングルモルトやキングカーを選ぶことをお勧めします。

樽フレーバーを用いて適切な後熟を得るのは容易ではありません。 まず、公式に推奨されている1週間程度の漬け込みではさほどのミズナラ香は出ません。シーバスのミズナラ以下です。 最低でも一月程度は漬け込んでおきたいところですが、そうするとタンニンが出過ぎて渋くなります。 また、１stフィルではミズナラに由来するスパイシーさが非常に強く出ます。 そのため、１stフィルはタンニンを出すためと割り切って30度以上の温度の高い場所で２週間程度漬け込み、出来上がったウイスキーは他のウイスキーとブレンドして好みのウイスキーを作る用途に使い、２ndフィルとして本命のウイスキーに、ワインセラーなどの冷暗所で2ヶ月以上漬け込むのが良いようです。 ただ、樽での後熟と異なり、樽フレーバーは使用されている木の部位による差異が大きく、ハズレに当たるとミズナラ香の他にゴムのような香りが付くこともあります。 ミズナラ感が強くなおかつ美味しいウイスキーを飲みたい場合は、山崎で妥協するか、あるいは山崎蒸溜所に足を運び山崎12年ミズナラ樽原酒に舌鼓を打つのが一番です。

【香り】セメダイン臭 【味わい】最初に感じるのは強い甘み、次にスパイシーさとタンニンに由来する渋み、続いてトロピカルフルーツのような南国を感じさせる風味が広がり、フィニッシュにかけてしっかりとしたピートが顔を出す 【余韻】タンニンとピート香が混じり合う力強いフィニッシュ。続いてトロピカルな風味による長い余韻が残る ひとつ難を付けるなら、カバランの特徴である高温下での熟成のため樽に由来するタンニンが多く含まれるため、味わいの最初からフィニッシュまで一貫して、スコッチやジャパニーズでは感じがたい渋みが感じられることです。 No.1よりはNo.2の方が味と香りのまとまりが良いと感じました。Noが付く前のディスティラリーセレクトはクラシックシングルモルトに比肩するほどの実力派のウイスキーだったのですが、Noがついてからは明確にクラシックシングルモルトの下に位置するウイスキーとなった感があります。 カバランらしさを求めるのであれば、ディスティラリーセレクトではなくクラシックシングルモルトをお勧めします。

開栓直後はそうでもないですが、1週間ほど置くと味の方向性が最近の山崎NAにやや似たウイスキーになります。 山崎NAの華やかさと香りの良さを７割ほど減らし、原酒をずっと若くし、ピートを3割減らしたような味と香りと後味です。要するに山崎NAの下位互換。サントリーオールドよりはよほど山崎に近い。 正直言えばもう少しピート感が欲しいところですが、硫黄香の強い余市をこれ以上ブレンドすると香りのバランスが壊れるという判断でしょう。味を山崎に近づけるなら、セッション５に余市１の割合で混ぜるとフィニッシュが山崎NAにより近くなります。 山崎NAが定価で買えるなら迷わず山崎を手に取りますが、実勢価格１万の山崎NAと3300円のセッションが並んでいたらセッションを選ぶでしょう。定価じゃ買えない山崎の代用として呑んで臥薪嘗胆する用途にどうぞ。本当に飲みたいのは山崎です。

白州NAと生酒の一升瓶とのセットで、値段は白州NAの実勢価格。 お得だと感じて購入しましたが、生酒の方はあくまで「オマケ」であるらしく、瓶詰後8ヶ月が経過しておりお得感は全くありません。 生酒に関しては、同時に購入した山崎NAのセット商品である石鎚に多少の味の劣化があったため心配しましたが、こちらは　酸度の劣化はほぼ感じられませんでした。とはいえ瓶詰後8ヶ月が経過した生酒というのは、良心的な酒店では販売せず裏に下げるような商品ですので、あくまで白州をプレ値で買った上での「オマケ」であると考えた方が良さそうです。 白州NAは安い時は6000円程度で出品されているので、オマケに釣られず価格の安いお店で購入した方が良いかもしれません。 経年劣化のないハードリカーとのセットにしていただけると非常に有難いです。

こちらのお店の生麩はものすごく美味しくて大満足でリピート確定なのですが、生麩まんじゅうは残念ながら今ひとつでした。冷凍品の解凍モノゆえ仕方ないのかも知れませんが、生地はモチモチしてないし中のあんこも水っぽくてビシャビシャしてる。正直言って、全然美味しくありません。 火を入れる生麩は解凍品でも美味しく食べられますが、生麩まんじゅうの方は出来たてを「冷蔵」配送で送ってくださるお店で購入したほうが良いみたいです。 今回いろいろ購入しましたが、味が微妙だったのはこの生麩まんじゅうのみで、普通の生麩の方はモチモチしていて最高に美味しかったです。次は生麩をたくさんリピートさせて頂きます。

アイラモルトにしては珍しくノンピートのウイスキーですが、ポートシャーロットやオクトモアのような濃厚で主張の強いウイスキーと比べてしまうと数段落ちるというのは仕方ないところです。 ノンピートのアイラといえばブナハーブンなんかも有名ですが、あちらがシェリー樽であるのに対し、こちらはバーボン樽が主体で、しかも50%。 「アイラ島の水で作られた繊細な味と香りを、シェリー感に掻き消されること無く味わえる」という点に付加価値を感じるのであれば、飲んでおいて損はないボトルです。 酵母に由来するほのかな焼酎様の香りがあるため、そういった香りのウイスキーが苦手な方にはオススメしません。

ツルッツルです。それはもうえげつないくらいに。 平均的な悪ガキなら、子供の頃フローリングをロウソクで磨いてツルッツルにして他人を転ばせて遊んだことありますよね。 ほんとそれなんじゃないかってくらい滑ります。凶器です。靴下履いて歩こうとするとやっべーーです。転びます。 表面に機械油でも付いてんじゃないかと疑ってアルコールや中性洗剤で拭き上げましたが一切効果なし。 仕方が無いので１万以上出してタイルカーペットを敷くハメに。 いやー、安物買いの銭失いでしたね。最初から天然木のフローリングを買うべきでした。 みなさん、これはダメです。違うの買いましょう。

山崎がクソほど高い金を積まなくては買えなくなる中、このオールドはお手軽に「山崎らしさ」を感じられる極めてコスパの良いウイスキーです。 低価格帯のブレンデッドゆえ、熟成の短いグレーンに由来する荒々しいアルコール感はありますが、使用されている山崎系の原酒は最低熟成年数８年以上と山崎NAと２年程度しか変わらないもの。 山崎NAと飲み比べてみると明確に山崎らしさを感じられる構成で、プアマンズ山崎として実に優秀です。 というか山崎NAに１万出すくらいなら、オールド買って残りの8500円でスコッチ買ったほうが絶対に幸せになれますよ。

日本酒一升瓶との2本セットで山崎NAの実勢価格に近い価格。 お得だと感じて購入しましたが、日本酒の方はあくまで「オマケ」のようで、瓶詰後10ヶ月が経過しているものでした。 公称値は日本酒度+1.5・酸度1.6のはずですが、公称値よりかなり酸味を感じる味に変化しており、年月相応の味の劣化があったため料理酒になりました。 山崎NAは安い時は8000円程度で出品されているので、オマケに釣られず価格の安いお店で購入した方が良いかもしれません。 経年劣化のないハードリカーとのセットにしていただけると非常に有難いです。