新幹線に乗ってしまえば数時間。携帯を開いて番号を押せば声は聴ける。 親元を離れてしまうとおいそれと行き来も出来なくなり、いつしか「近いようで遠いいねー」と母の呟きが繰り返される。 私が体調を崩し入院...闘病生活に入って約8年。ほぼ毎日便りをくれた母。介護職で夜勤明け、家事の合間、出掛ける支度の時間にササッと慌ただしく書いてくれていたり。文字の表情で喜怒哀楽、気持ちの揺れが伝わってきた。 母の唯一好きなことは、ちょと背伸びをして贅沢なお茶で手を温めながら、甘いものを口に運ぶことだそうだ。そういえば...2千通を超える手紙の中でお茶？お菓子？少しこぼしてよれているページがあったけね。 私を支えてくれて、一緒に苦しんでくれて...伝えたいことは溢れるほどある。でも、手紙や電話ではなく、一緒に他愛もない会話をテーブル越しで交わしながら過ごすことで伝えたいな。 まだ、帰れない私の代わりにロールケーキを送りたく、購入いたしました。熨斗には「母の日とお願いします」と我儘を申しましたが、快く受けて下さりありがたかったです。 次回は店頭で購入し、自身で手渡したいと思います。