タリスカーよりも塩辛い。海水を舐めたかのような鋭い辛さ。これがレダイグの良い所であり10年という熟成期間の持つ良さなのだろう。ブリニー(潮っぽい)なウイスキーでもハイボールにするとなぜか甘ったるくなる銘柄が多いなか、これはハイボールにしてもしっかり芯がある。僅かな甘さというか旨味もあり、それは舌の中心から奥で僅かに甘く、ミネラルのような苦味と旨味がその後から続いていく。しかし舌の両端は常に塩辛いという感じ。総合作用でシトラス感も少しある。魚料理などにとてもよい。ピートはアイラの潮ヨード感はなく、本島に近い木炭のような香り。それもあってか、タリスカー10年がラベルが変わって少し甘ったるくなってしまったと思う人には最高のピンチヒッターではないだろうか。やまやさんのご厚意でタリ10価格で購入できたので、タリスカーに物足りなくなってしまった方には是非おすすめ。

潮の香りというとタリスカーなイメージだが、これはボウモアの深さも兼ね備えつつ、感動するほどの海らしさ、カニ味噌や焼きガニの殻から滲み出すような深い海鮮の匂いがする。あるいは秋田のしょっつる。香りだけでもずっと嗅いでいられる上に、口に含むと本当にカニの茹でた海水かと思うような塩辛さとコク、そのコクの余韻に仄かにあるボウモアの甘味、優しさ。海に面した第１貯蔵庫で熟成されたイメージを凌駕してくる海らしさ。12年はもっと優しく穏やかで僅かにヨードを感じるが、これは潮の香りでヨードはほとんど感じない。あるいは一体となってバランスしていて、もしヨードが苦手な人でもまず問題ないだろう。タリスカー10年やカリラ12年のような潮味が好きな人にはさらにそれらを上回ってくる潮感。18年も終売になりいつ何が無くなるかわからないので、安めに買えるうちに是非飲むべき。

こちらはラガヴーリン15年と噂されるアイラのミステリーモルト。ラガヴーリン16年はノンチルフィルターでもないしカスクストレングスでもないし、こちらのほうが美味いんじゃないか……こちらも瓶にカスクストレングスとは書いていないがアルコール度数58%なら加水は最小限だろう。開封して数日はアルコールがキツいが２週間～ひとつきを経つと濃い甘味と旨味、堂々としたピートの香りになる。ひとくちずつの満足感が凄まじい。確かにラガヴーリンの瓶のデザインは魅力的だが、加水も多いし、高騰している現在はこちらを買っていて損はないだろう。というかこっちが無くなったらキツいなというレベル。少し涼しくなっただけでうまい。秋冬には最高の一本だろう。

ジンが見直されてる時代だが、ハーブやボタニカルから作るジンというものがこんなにも爽やかで香りだかく美味しいものか、と再認識させられる。ジンソーダをジンハイボールなどという表記も見掛けるが、正誤は置いてもウイスキーよりも絶対的に爽やかでハーバルであるのは否定しようがない。夏場でどんな銘柄のウイスキーも受け付けない時でもボタニストのソーダはスッと入る。もちろんそんな時は飲まないこともオススメする。しかし数十種類のボタニカルがまるで薬膳効果をもたらしているかのように体が楽になる気がする。というのもアルコール中毒患者が典型的に言いそうなことではあるので、話半分で聞いていただきたいが、とにかく爽やかで香り高く、おいしい。

名前に「カクテル」と書いているので何かリキュールなどが足されているのかと思ったが内容はカバランクラシックと炭酸のみで純粋なハイボールでとても良い。度数は6%と控えめだが十分に香り、旨味、甘味を感じられる。正直に言えば少しだけ追いカバランしたくもなるけども、6%なので悪酔いもしにくいしサッパリ楽しく飲める。カバランクラシックのボトルを買ってもこの値段では作れないので、これはカバランからの「奢り」がかなり入っている有難い内容だろう。このお店で買うと納期があやふやで受け取りづらかったのが難点だが、商品そのものは大変オススメできる。

この商品の本来の使い方ではないかもしれないけども、LEVEL 7 トラウザーズ、いわゆるハッピージャケット、マシュマロジャケットのパンツのサスペンダーとして使っています。レベル7パンツにワニ顎のサスペンダーを使いたくなく、純正のサスペンダーを引っかけるループとこの商品の穴を細いヒモで結べばちゃんと機能します。ナイロンやゴム製のサスペンダーほど軽さや柔軟性は無いものの、大体の人がズレ落ちて困るだろうレベル7パンツを問題なく切られるので役に立っています。見た目にも軍モノのカラーリングで違和感は少ないはず。配送もとても親切でした。

ノンピートならアルボラリス、アイラピートならフィンラガンが最もコスパがいいシングルモルトだろう。とくに夏場にハイボールにするなら気負いなく、とてつもなく爽やかなアイラハイボールになる。もちろんラフロイグやスカラバス、本家カリラなども素晴らしいがそれらは少し世界観が完成し過ぎていてある意味で重い、また良いアイラになるほどストレートからトワイスアップが旨い。それを台無しにしていると感じるよりはストレートでやや弱いぶんハイボールで軽やかになるフィンラガンのハイボール、が色んな意味で魅力的。

15年、18年、その他のボウモア色々飲んだが、いちばん飾り気がなく素朴で、アイラ島の荒涼感を素朴に表しているのが12年かもしれない。牡蠣や刺身、寿司、焼き魚など日本食とも合う。場合によっては日本酒よりも合うだろう。この味を知らずに生きるのは大きな損失。もしアイラピートのヨード臭がこのボウモアでもツラいという人はジョニオの赤、タリスカーの小瓶あたりを挟んでみてほしい。徐々に馴れるとラフロイグでもキルホーマンでも芳しいだけになり、そしてボウモアはひたすら素朴で優しいと気付くと思う。

デニムの質感、色落ち感、ここまで風合いの良いものはハイメゾン含めて見たことがないレベルかも。一般的な感覚では色落ちし過ぎかもしれないが、リブ使いも非常に上手く、ノンストレッチの100%デニムをこんなに楽に着られるのかという感動。ビッグシルエットパンツを持ってないひとが手を出しても後悔しない作りだと思う。ただし、寸法の最大値付近はリブのゴムがパツンパツンなので、LのあとにXLを買いたして、体調やほしいシルエットに合わせて履きわける予定。

雷鳥の模様がある旧ボトルが欲しく、また通常のフェイマスグラウスも好きなので購入。しっかり甘いがブレンデッドウイスキーのような飲みやすさよりもやはりブレンデッドモルトのボディ感が強く来る。が、モルト好きには望む所だろう。少し加水すると柔らかくなる。マッカランをハイボールになかなかする気にならないが、この価格で1000mlかつブレンド具合でシェリーのクセもない、かゆい所に手が届くようなウイスキーなのでハイボールで飲める。