ルター派のプロテスタントの信者であったメンデルスゾーンが敬虔な信仰心を基軸に深遠な詩篇に差し向かいとなった作品である。 水を求める鹿のように神を求める魂のうめきを告白し、神殿で神を賛美する「作品42」はメンデルスゾーンが新婚旅行中に作曲したもので「コラの子たちのマスキール（教訓歌）」の表題が付けられている。 天地万物の創造主にひれ伏し主の声に従うという強い決意を4声のカノンで歌い進めていく「作品46」。 バッハの死後初めてとなる「マタイ受難曲」の公開演奏を行った20歳のメンデルスゾーンが、その翌年21歳で完成した「作品31」は、偶像崇拝が人を偶像と等しいものにしてしまうという聖書の「み言葉」が16世紀のイタリアの合唱様式で歌いあげられる。他に2曲の詩篇と晩年の作品「賛歌」などが収められている。 演奏は昨年9月に87歳で亡くなったミシェル・コルボがリスボンのグルベンキアン管弦楽団に客演したときのもので、ルネサンス音楽やバッハの宗教音楽の大家にして有能な教育者であったコルボの芸術の深さを知ることができる。

「聖パウロ」と並ぶメンデルスゾーンのオラトリオの傑作「エリア」を作曲者ゆかりのライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団で聴くことができる。NHK交響楽団の桂冠指揮者であったサヴァリッシュが録音した名演である。 1960年代後半のゲヴァントハウス・オーケストラは戦後まもなくフランツ・コンヴィチュニーとヴァツラフ・ノイマンの下で往年の伝統あるいぶし銀の響きを取り戻しクルト・マズアに引き継がれる頃であった。したがって現在のゲヴァントハウスの輝かしさとは響きの世界観が違っている。 ユダヤの血筋でありながらキリスト教に改宗し聖書に基づく多くの作品を残したメンデルスゾーンであった。しかしその血筋ゆえにナチの迫害をまともに受けたことが、このような傑作を演奏する機会を多く失わせてしまったのは残念である。 サヴァリッシュの作品に対する敬虔で真摯な姿勢とメンデルスゾーンへの崇敬な気持ちが強く伝わってくる。 また独唱者とコーラスは指揮者と等しい高みにあり、オラトリオの醍醐味を存分に味わうことのできる素晴らしい演奏である。

「エリア」と並ぶメンデルスゾーンのオラトリオの傑作「聖パウロ」を作曲者ゆかりのライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団で聴くことができる貴重な録音である。 弱冠26歳のメンデルスゾーンはライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の指揮者となったが、その翌年に「聖パウロ」を初演した。クルト・マズアはライプツィヒで音楽を学び1970年にゲヴァントハウス管弦楽団の指揮者に就任している。このCDはゲヴァントハウス・ホールが新生なった5年後に録音された演奏である。 作曲者若書きの大作だがヘンデルのオラトリオを知り尽くしたメンデルスゾーンが天才の独創性を随所にちりばめた作品である。パウロもメンデルスゾーンもともにユダヤ教からキリスト教に回心した共通性を持っている。そこにゲヴァントハウスをマズアが指揮をするという、この録音が持つ多くの関連性に興味を抱かざるを得ない。

中古のCDですが状態がよくて大変満足しています。ハンガリア狂詩曲のオーケストラ版は新旧たくさん録音されています。私は派手で絢爛な演奏よりもノスタルジックで情熱的な演奏が好きです。このCDでは1番～3番をフンガリカフィルが演奏しています。ハンガリー動乱を機にウィーンで結成された亡命ハンガリー演奏家のオーケストラです。ソ連の権力に抵抗するハンガリー国民の自由への強い思いが祖国の芸術を通して訴えかけてきます。ウィーンの人気者ボスコフスキーの人柄も良く表れた1枚です。録音に関してはダイナミックレンジが広いので全体に音量が小さくなります。

行きつけの散髪屋さんが業務用に使っていました。これまで様々な整髪料を使ってきましたが、ここ数年はこのムースを大変気に入っています。朝、ブローで整えてから手に水をつけて再度髪を湿らせた状態でムースを髪になじませ、クセを付けながら同時にかたまってくるのが分かります。スタイルが決まってくるのを感じながらセットできるところがこのムースの好きなところです。一日しっかりとキープできます。優れた水溶性で使用後は手に付いたムースを水で簡単に洗い落とせるのがとてもいいですし、シャンプーのときもすぐに洗い落とせます。

行きつけの理容院のマスターはいつもこのムースを使ってくれます。特徴のあるフレグランスは好みがあるでしょうが私は好きです。しかし香りは一時的なもので乾けば無香料に近いです。私はハードムースを愛好しています。スーパーハードは使ったことがないのですが、ハードは乾く時間が短く素早く手櫛でなじませればスタイリングは思いのままに決まります。水溶性で水だけでも手に付いたムースを洗い落とすことができるのもとてもいいです。シャンプーのときも簡単に洗い落とせて髪へのダメージがないことも気に入っているポイントです。