商品レビュー

大友克洋全集第6回配本の1冊。もう1冊の『銃声』は1971年から1974年、大友克洋氏の投稿時代からデビュー直後までの10代後半の初期作品集ですが、本書は大友克洋氏が20代半ば、1978年から1979年にかけて描いた12篇の漫画を発表順に収録した作品集です。『童夢』や『気分はもう戦争』を発表する前年までの作品集ですから、まさに大友克洋氏が広く知られる前夜の胎動期の作品集と言えます。特に『Fire-Ball』は、大友克洋氏のＳＦ作品のハシリと言え、『童夢』や『AKIRA』につながるモニュメントとなった作品だと思います。収録作は1979年から1990年に発売された単行本に収録された作品が11篇、単行本未収録が1篇（『遠い祭り』）で、未収録作品が1篇でも読めるのは本当に嬉しいのですが、それに加えて、従来の単行本ではモノクロで収録されていた着色作品がカラーに復刻され、大型本仕様でしか読めなかった作品も同一サイズで収録されているのが本当に嬉しいです。大友克洋氏自身による解説も読み応え充分で、ファン必携の一冊です。

個人的には、グリーンのハードカバーで絵本のような仕様で出版されていた、「ヘンゼルとグレーテル」が入っていて良かった。　他に収録されていた童話やキリストをモデルにした寓話も、今後収録されると嬉しい。　「Fire-Ball」は、今見てもカッコいい。分岐点となった作品だと思う。

とても面白い本でした。以前と比べると外食などの機会も減り、退屈な時間も増えましたが、その分このような本に出会う機会が増えました。

大友作品の中では、これと童夢がダントツで好きな作品。 最初に読んだときは衝撃でした。 大友全集、不安定な配本スケジュールが心配。 はたして全巻出版のゴールにたどり着けるのであろうか？

期待通りですね 一気に読んだのはもちろん 次も期待しています