商品レビュー

40年以上前の作品でありながら、内容は古さを全く感じさせない素晴らしい作品である事は間違いないです。 ただ、それとは別にテレビ版を見ずに劇場版だけで内容を理解出来るかは、ちょっと厳しいと思います。 まず接触篇はテレビ本編序盤～中盤までの流れを約90分に纏めたもので、それが未見の人に理解出来るような作りになってなくて、既に全話見てる人前提で作られた総集編になってます。 次に発動篇は、テレビ本編が打ち切られた事によりカットされた終盤の展開の流れを丁寧に掘り下げた内容になっており、発動篇を見る事でテレビ本編で抱えていたモヤがようやく晴れると思います。 以上な事から、この劇場版はテレビ本編見た人のファンサービス的な内容になってるので、もしイデオンに興味を持ち、まだテレビ版も劇場版もご覧になられていないのならば、先にテレビ版から見る事をお勧めします。

テレビ版39話を二部に構成しており、総集編映画としての完成度はガンダム三部作には及ばないと個人的には感じたものの、ストーリー展開は比較的分かりやすいので映画から入っても楽しめる。特筆すべきはやはり発動篇で、全く古さを感じさせない凝縮された映像と神話のような圧倒的なスケール感、そして富野由悠季監督の真骨頂でもある人間ドラマや富野節が畳みかけてきて一気に心を掴まれる。「皆殺しの富野」の代名詞とも言える本作だが、本質はそこではなく、ガンダムで扱ったニュータイプの概念「他者が誤解なく理解し合える」をさらに踏み込んだ「人は結局どこまでも争いをやめることはできない」という破滅願望論へと昇華させた点にあり、富野由悠季の非凡なる作家性を存分に味わうことができる作品である。

何十年ぶりかで見たが、やはり良かった。接触編は再編集版だけに、当然、本放送を見た身からすると説明不足だが、いま改めて見直すとなかなか違和感なくつないであるなと。ラストのギジェのセリフは唐突すぎるものの、あれ以上説明を付けると発動編がだれるからね。で、発動編は文句なし！　作画もいいし、ラストに向けての胸締め付けられる収束感がいい。あのラストに対する賛否はあるだろうけど、ちゃんと完結した作品として評価していいと思う。

数年前まではプレミアム価格だったのが定価で購入することが出来て良かったです。発送も早くてリピートしたいと思います。

やっと手に入れたので、すぐに見ました。やっぱりイデオンいいですね。