商品レビュー

中山七里さんの作品を買い漁って、次々に読んでいる者です。どの作品を読んでもすぐに読み切ってしまうくらい、面白い作品ばかりです。この作品も同じで、非常に興味深いものでした。今後も中山七里さんの作品は読み続けたいです。

中山七里さんの作品は外れがなく、発売日が古い順番に購入して読んでいます。年間に４～５本新刊が出るのでなかなか追いつけませんが、これからも読み続けます。

元判事・静(八十歳)と経済界の重鎮・玄太郎(七十歳)の二人が、様々な事件に巻き込まれたり首を突っ込みながら謎を解く短編集。普通に面白い。

ミステリーというより物語として読む一冊だと感じた。困っている人を助ける事が正義という葛城刑事と円の祖母静、その2人の考え方に惹かれる円が静おばあちゃんの知恵から事件を紐解いていく。オムニバス形式での5話。かなり無理な設定もあるものの、物語的には「部下を見ると上司の器量が分かる」「その人なりの行動規範は自然にあり、自分の規範と世間の常識を擦り合わせていく作業を成長という」「仕事の価値は自分以外の人をどれだけ幸せにできるかで決まる」「巧遅は拙速に如かずではない」と静おばあちゃん、こうした言葉に生きる指針を感じる作品。

要介護探偵の事件簿は読んだことがありましたが、静おばあちゃんのシリーズは初めてでした。 短編で、1話1話読みやすかったです。 さよならドビュッシーの中に少しだけ出てきたお爺さんがまさか、こんなに強烈な方だとはさよならドビュッシー前奏曲を読んで分かってはおりましたが、それに負けていない高遠時静おばあちゃん、この名コンビ？のやりとりもまた面白いと思いました。

発売を待っていました。さよならドビッシー、静おばあちゃんにおまかせより前が舞台なので、さよならドビッシーですでに亡くなってしまった玄太郎の活躍がうれしいです。静と玄太郎のコンビのやりとりがくせになります。さらに孫娘の遥がチラッと登場するのもうれしかったです。

中山七里さんの小説好きです。 ただ、幾つもの作品を読みましたが、同一作家とは思えないですね。どんな職業に生きる者も、その心情の描写が、それぞれに解るよう言葉を選び・紡いでます。 こちらもまた素敵な作品でした。

中山七里はハズレがないなぁと思います。お馴染みの2人の掛け合いが気持ちよく、高齢、要介護の辛さもほろりときて、楽しんで読めました。

母に購入しました。病院で退屈らしく、すごく楽しかったと喜んでもらえました。何回も読んでるみたいです。他の本も探してみます。