日本共産党　「革命」を夢見た１００年 （中公新書　２６９５） 中北浩爾／著 中公新書の本

共産党という言葉に食わず嫌いしていましたが、国会答弁や日曜討論を見ていて、論点ずらしや謎の俺が俺がの演説、ペラッペラの内容のない言葉を並べている自民党や維新の議員の中で、共産党の議員はハキハキと的を射た発言をしているのをみて興味を持ち、食わず嫌いは良くないなと手に取りました。 共産党ももっと色々な人に知ってもらえるように、わかりやすい言葉と方法で自分たちのことを伝えれば伸びると思うのですが。

基本的に歴史の本であり、日本共産党100年史が記述されている。称賛するでも貶すでもない、落ち着いた筆致。党自身の文書を丁寧に使っているので、良かれ悪しかれ、こんなこともやっていたんだ、言っていたんだという日本共産党の意外な側面を知ることができる。ことの性質上、もちろん読者により意見は様々だろうが、日本共産党についてはまずこの一冊から入ろうという教科書の地位を得たと思う。

日本共産党の歴史を中心に国際比較や現状分析まで1冊の本にまとめ上げている。 新書にしては若干ボリュームがあるが、よくまとまっている。

著者の悪意が無く、日本共産党の歴史を極めて客観的に分析されており、共産党の長い文書を読むよりもこちらで全史がほぼほぼ掴めます。

日本共産党を総括的に理解するための概要書というか入門書。イデオロギー的に偏った内容ではなく、客観的な立場で書かれている。

共産党については、かねてから関心があるので、それなりの読書を重ねてきたが、本書はバランスがとれているのが良い。