火の鳥ＭＩＳＳＩＮＧ　ＰＩＥＣＥＳ　望郷編　２巻セット 手塚治虫／著 マニア系コミック、アニメ本その他

「ミッシング・ピーシズ」シリーズの『ブラック・ジャック』『三つ目がとおる』に続く第3弾は『火の鳥』で、中でも最も修正の多い「望郷篇」を纏めて（実際は「望郷篇」と関連作「羽衣編」の２編が収録されて）います。本体は２分冊で、「望郷篇Ⅰ」は1976年『マンガ少年』連載版の「望郷編」と、1978年単行本版「望郷篇」（講談社手塚治虫漫画全集・朝日ソノラマ版）の変更差分を収録、「望郷篇Ⅱ」は1986年単行本版「望郷編」（角川書店版）、1971年『COM』版「望郷編」（『COM』休刊のため2話で中断した未完作、上記『マンガ少年』版とは別の話と言えます）、1971年『COM』版「羽衣編」（前述『COM』版「望郷編」のエピローグ的意味合いで「望郷編」の前に掲載された短編、火の鳥も登場しません）、1980年単行本版「羽衣編」（講談社手塚治虫漫画全集・朝日ソノラマ版）、1986年単行本版「羽衣編」（角川書店版）、その他 INTERMISSION 、表紙ギャラリーが収録されています。作品のキャラ変更・抹消や絵の修正など細部から、構成の見直しなど大きな変更までよく判り、ファンとしてはカバーしたい一冊になっています。

手塚治虫MISSING PIECES シリーズの1冊。「オリジナル版」は、ほとんど買っているので買いました。編集、蔵本とも文句なしです！が、マンガ少年版の望郷編は、個人的にあまり好きではありませんし、はっきり言って面白くないです。同時収録のCOM版の羽衣編/望郷編は未完ながら、あまりにも面白すぎて、間違いなく続きが読みたくなってしまう本といえますね。