淡海乃海　水面が揺れる時　三英傑に嫌われた不運な男、朽木基綱の逆襲　１７ イスラーフィール／著 ノベルス本その他

歴史好きの現代人が、織田豊臣徳川と冷遇されまくった近江のマイナー武将に転生して、その知識を活かして天下統一を目指す架空戦記もの…と書くと、なろう系にありがちなチート・俺強え系と誤解されるかもしれません。 いやいや、そんなありきたりのもんじゃございませぬ。ネタバレを避けるため、詳しくは書きませんので、是非最初からお読みいただきたい。 作者が歴史に詳しい一端は、常に登場人物を諱(いみな。本名のこと)ではなく、綽名や官職で表記していることで伺えます。知らん人は「織田信長」とか作中平気で書くところですわ。 17巻は奥州平定、いよいよ天下統一が見えてきました。戦国時代の奥州といえばもちろん伊達政宗の登場です。一方で九州のキリシタンが余計なことを画策し、いよいよ敵は国内だけでは無くなってきます。 こうしたプロットは過去に伏線が張り巡らされていて、それがきっちり回収されていく様が気持ちよく、今回もまた一晩で読み切ってしまいました。 続きが楽しみです。次は琉球、呂宋攻めかなぁ。